スー族とシャイアン族の文化と歴史
大平原の覇者スー族とシャイアン族
Part2

平原インディアンの食生活・食文化

<シャイアンとスーが中西部地方の森林地帯から大平原に移って来た時、彼等の食生活も変化した。
食べ物の種類という点では、森に住んでいた頃の方がバラエティに富んで いたらしい。
当時彼等は、農耕を営み、トウモロコシやカボチャを主食として 栽培していたし肉については、ウサギやリスなど中西部の森に住んでいた小動物の他鹿などを捕らえて食べていた。
そんな彼等の食習慣は、馬がもたらされ、西部へと移動すると共に一変する。
彼等は、食物連鎖の頂点を占める捕食者となり肉を主食とする様になったのである。
中でも最も大切な獲物は、やはり野牛であった。
野牛の肉を主食とする様になってからも、もちろん他の動物の肉を一切食べなくなったわけではない。
集落を設営していた場所が肥沃な土地にあり、かつ、収穫期には再びそこに戻ってくる見通しがある場合は、野菜類を植えておく事もあった。
また、食用となる野生のかぶらや、百合根の類を掘り取る事もあれば木苺の類を積みに山の方まで出掛けていく事もあった。
シャイアンの女性は、食用に出来る植物の名を35〜40種類程も挙げる事が出来た。
薬草の種類となると更に多かったという。


北部シャイアン族とスー族が生活する南北ダコタ州、モンタナ州の大平原は、うねるような丘が続き、その麓には、半分枯れたような小川が見られる事が多い。
そんな小川のほとりにチョークチェリーが必ずといっていいほど生えている。
チョークチェリーとは桜の仲間で8月下旬、枝には黒く熟した酸っぱい小粒のサクランボが実る。 そんな枝を握ってしごけば、一度に十数個の実を摘む事が出来た。
インディアン達は、チョークチェリーの実を砕いてドロドロにした後、干し固め煎餅状にして保存する。 冷蔵庫の無い社会では、乾燥させる事が唯一の食料保存である。
干した果実を干し肉を細かく砕いたモノと混ぜ、脂で固めてペミカンと呼ばれる保存食を作る事もあった。
携帯に便利で栄養価も高いペミカンは、インディアン戦士や白人の罠猟師が冬も狩りを続け時の必携品だった。
この様にシャイアン族、スー族の食生活には、植物質のモノも含まれていたとは、言え、圧倒的な部分を占めていたのが野牛の肉であった。 戦士達は、一度に数キロの肉を平らげたという。
満腹になった後は、一眠りして激しい肉体運動をする。
例えば、敵部族の馬を盗みに100キロ離れた所まで徒歩で駆けていくといったような事である。
そういう旅は、数日かかりになる事もあったが、その間、戦士達は、何も食べないという。
そして、村に帰った後は、また同じ事が繰りかえされる。


●野牛肉の伝統的保存方法
スー族やシャイアン族の伝統的なやり方
1.肉を大きな塊に切り分ける。
2.その塊を普通のステーキ肉程の厚さに渦巻き状に切り開く
3.更に細長い肉片にする。
4.それを風通しのよい場所で長い竿に掛け柳の小枝を上部に刺して留める。
そして、やがて太陽と大気が肉をパリッと平べったくカリカリに乾燥させる。
それにより保護処理も兼ねる。
こうして出来た干し肉を皮革製の袋にいれて 蓄えておく事により、長い冬の間、狩猟がうまくいかない時でも家族は、肉を食べる事が出来る。

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