スー族とシャイアン族の文化と歴史
平原インディアンの特色〜羽根冠ウォーボンネット

インディアンの象徴

一般にインディアンといえば、羽冠が思い浮かべられる。
英訳するとウォーボンネット。
「戦(いくさ)の帽子」と呼ばれるこの羽冠は、まさにインディアンを象徴するアイテムの一つである。
 しかし、実際は、この羽冠も、ティピー(テント)と同じく元来はインディアンの中でも、これから紹介していくスー族や、シャイアン族、クロウ族、オマハ族など、大平原に住む限られた部族の習慣だった。
この平原インディアンにとって、羽冠は、単なる装飾品ではなかった。
羽の一枚一枚が戦場での命懸けの手柄を表していたからである。
だから羽冠は、例えてみると勲章をズラリと並べた様なモノなのである。
更に彼等の間では敵を殺す位じゃ大した手柄とは認められなかった。
彼等は勇敢さを何よりも重んじていて、敵を殺すよりも遥かに勇気を必要とする大胆な離れ技を成し遂げないと「勲章」は、手に入れる事は出来なかった。
この羽冠はスー(語)族の一派、マンダン族が考案した云われている 。
羽冠は、西部劇などでは、大酋長が被る事になっているが、ヨーロッパ諸国の様な「権威の象徴」ではなかった。
彼等平原インディアンの世界では、家柄よりも実力がモノを言う世界で民主主義だった。
そして、指導者的立場に就く為には戦で数々の手柄を立てる事が必要だったから、酋長と羽冠は無関係ではなかったようである
平原インディアンの独特の風習である羽冠は、やがてインディアン全体に広まっていく。
1860年〜1870年代にかけてスー族やシャイアン族とアメリカ軍との戦争が相次いだ。
派手な羽冠を被って騎兵隊と戦うインディアンの勇姿は「未開の西部ショー」的なサーカスや、見世物小屋で世界中に広まった。
その結果、羽冠はインディアンを象徴する「記号」となった。
画家やイラストレイターは、インディアンを描く時は、必ず頭に羽冠を被せたイメージで描いた。
描く対象のインディアンが、スー族(こっちは、本当に被る)であろうと、 森林に住むチェロキー族であろうと、または、インディアンジュエリーで有名な 平和を愛するホピ族やズニ族であろうと関係なく、羽冠を被せてしまえば、それでそのモデルは、 インディアンであるという事が確実に表現出来る様になった。
インディアンと言えば、羽冠というお約束事がいつのまにか出来上がったのである。
やがて、インディアンの間でも自分がインディアンであるという事をアピールしたい時 や民族の祭典などでのアトラクション等では、どの地域のどの部族のインディアンも羽冠を被り 「インディアンらしさ」を表現する様になった。
やがて、そういったイメージのこだま現象が起こる様になった。
どの地域のインディアンも羽冠を被るのでそれを見ていた非インディアンは、 「インディアンは羽冠を必ず装着している」と、ますます強く思い込むというわけ。


2002年1月20日にリリースされた小室哲也ファミリーの HITOMIのCDアルバムジャケット。いかにもインチキくさいウォーボンネットの代表。
タイトル名“huma-rhythm”
1.COSMIC WORLD
2.Ele pop
3. SAMURAI DRIVE
4.IS IT YOU?
5.Primary
6.Hi Hi Hi
7.OPEN MIND
8. I am
9. プラスティック タイムマシーン
10. WHY?
11.果てない悲しみ
12.INNER CHILD
13.innocence
14.リトルモア
CDの内容とジャケット写真は関係無し。

羽冠。鷲への憧れ。


サウスダコタは、スー族の本拠地である。
そこには2種類の鷲が生息している。
アメリカの国章で知られる白頭鷲、 この近辺では、ミズーリ州にだけ生息している。
イヌワシも生息しているが、草原に住み数が少ない。
この他にもう一種類の鷲の羽を使うそうなのだが、 その一種類とは、マダラ鷲という事である が部族の人間が呼んでいるだけで一般には 知られていない。
インディアン達が呼称するマダラ鷲とは、 イヌワシの若鳥の事で、成熟した鳥と若いイヌワシ を別の種類と思われてきた。
イヌワシは、山や草原を住みかとする大型の猛禽類 で日本にも生息しているが国内のは、非常に数が少 ない為、天然記念物に指定されている。
インディアンは、鳥の中で最も強く勇猛で、しかも 空高く舞い上がって飛翔するイヌワシを神聖な 鳥と考えたようである。
そして、その尾の羽には、霊力(メデイスン)が 宿っていると信じられていた。 イヌワシの尾の羽の長さは幅の広い約40センチ もの大きな羽で羽の先は黒で他の部分は白く 輝いている。   写真や西部劇でよく見るインディアン戦士の頭部には、 大体はバンダナを巻き一本だけ鷲の羽をかざしてい るのがあるけれど、前述の様にやはり白人のイメージ によるものらしい。
実際はロンゲを左右でお下げにして三つ編みにして いる他に真ん中にもう一本お下げがあり後に垂らし てそれに羽を編み込んで固定している。
イラストにあるようにバンダナなどでは、固定出来ない し、歩いていてもすぐに倒れてしまうそうである。
私も馬に跨って疾走するインディアン戦士の羽が何故 落ちないかと思っていたけどそんな秘伝の方法があっ たようである。
アメリカでは、インディアンマニアと言うか、コスプレ愛 好者がいて実際に作って楽しんでいる人がいる様。
ただ希少動物の為、本物のイヌワシの羽は入手しづ らく大体は七面鳥の羽を代用しているらしい。
そういった人の為にインディアングッズ専門店には (アメリカ)コスプレ用として かどうか、作成キッドが販売されている。


使われている材料
1.イヌワシの尾の羽
(白い七面鳥のでも代用できるけど日本では入手困難)
2.イヌワシの尾の羽の付け根を飾る白い綿毛羽
(胸の部分のフサフサのあれ。)
3、白いウサギの毛皮
(本物は白テン<オコジョ。イタチの仲間>)羽の先の飾り
4.馬の尻尾の毛。
(羽の先端に付着させる)
5.赤いウールの布(羽の付け根に巻く為。)
6.糸
7.フェルト生地の帽子(本物は鹿の皮を張り合わせたもの)
8.皮紐
9.ビーズ(飾り用)
10.靴紐
多分どこの裁縫専門店行っても1〜4を全部揃えるのは 厳しいっす。(汗)
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