タイでのホームステイ&学校建設体験

〜いってみればスタディーツアー編〜

「言葉も分からない、しかもタイの奥地の危険な場所へどうしてわざわざ行くんだ?」
これはこのボランティアに行く前に僕に質問を云った友だちのセリフだ。
その友だちにはタイで一回ホームステイがしてみたいし、タイの奥地の様子も見てみたいという弁明のような回答をした。
どうして行くのか..自分でさえ、この事はいまいち分からないまま出発をした。
なにも土木作業をしに行くわけでもあるまい。土木がしたければその辺の日給1万くらいのところでバイトをすればいいだけだ。 僕自身ただ、タイのバンコクへおもちゃを送るボランティアをしているので、それでただタイへ行こうと思った..くらいではないだろうか?
村へ着いたのは深夜だった。とりあえずトイレへ...水くみセルフサービスのトイレだった。
バンコクへいった時は水洗トイレが多かったのでこんなのは見たことがなかった。いきなりのカルチャーショックだった。本音をいうと4日間この村に居続けることができるのだろうか..とも思った。あと、大きい方は流れるのだろうか..ということが一番の心配だった..ので一日目に止まったところではする気になれなかった。 
朝4時 こけこっこーが鳴いた あれこそ本物のこけこっこーだった。日本の飼い殺しにされている養鶏とは全然違った。4日間とも本物のこけこっこーの鳴き声で起こされた。朝に黒鶏を殺すらしく、こけこっこーという鳴き声がだんだんと声でなくなるのはなかなかグロテスクなものがあったが、鶏の鳴き声ではどんな目覚まし時計よりも母親の怒る声よりも効果があるということがよく分かった。
ホストファミリー先に始めていった時におばさんにそこのおじさんのことを「my brother」と英語で紹介された。そっか、兄弟で住んでいるんだなと思っていたら小さい子が2人いた。何故か?
磯野さんちのサザエさんとカツオ君との年の差はともかく、そこのおじさん達は少なく見積もっても45を過ぎている。小さい子が7才として約40年開いていることになる。そんなことはあり得ない...と思っておじさんに聞いてみたところ私の娘だという。しかし、兄弟ですんでいるはずなのだから、奥さんはなくなったのか?...よく見てみると壁に女性の写真が飾ってあった。あれが奥さんだったのかなあ?などと思っていたのだが、ホストファミリー先で泊まる最後の日の夜話していたらおばさんが実は奥さんだということが判明した。英語の間違えだったのだ。紛らわしい.......朝散歩をして歩いているとよく人に会う。もちろん向こうは日本人なんてめったに見ないらしく
じろじろと見てくるわけである。僕が覚え立てのサワディカーッ(プ)といって挨拶するとよく笑われた。別に面白くないだろ..と思ったがやっぱり面白いのだろう。海外の映画俳優やミュージシャンが日本へ来た時に「コニチワ」というのと同じ感じなんだろうからなぁ。
お爺さんなんかはどこから来たんだ?などと聞いてくる人もいた。これも覚え立ての「イ〜プン」という単語を使ったのだが、通じなかったらしい。何度もいったのだが分かってもらえなかったので耳が悪いんだな..ということにして諦めた。他に話すこともないし、他にタイ語といえばそのときはその他「ありがとう」か「トイレはどこですか?」くらいしか分からなかったのでどうせ会話は続かなかっただろうから取り合えずまたサワディカーッ(プ)といっておじぎをして別れたのだが、サワディカーッ(プ)という言葉が果たしてさようならという意味を持つのだろうかは分からない。イタリア語でciaoという言葉があるがこれは「こんにちは」と「さようなら」の両方の意味を持っている。でも、英語でいうと「Hi!」と「bye!!」になるのだろうし、日本語でいえばそれこそ「こんにちわ」と「さようなら」である。まぁいいか!!

学校へ行くと子供達がたくさんいた。小学校なのだから当たり前なのだが、たくさんいた。勉強という文字は一つもないというくらい自由で僕にとってはそれはとても学校とは思えなかった。学力、競争社会で育っている日本人にはそれが異端なものに見えてもしかたがないのだろう。でも、後々考えてみるとあれが本当のあるべき学校の姿なのかもしれない。子供達の目は日本人を含めメディア社会に生きている人々が失った輝きを持っていた。我々はそれと引き換えに莫大な物を得たのかも知れないが、いったいどちらが本当に良いのであろうか僕には分からなくなってきた。たしかに、コンピューターが発達していて、とりあえず何も不自由はない。
不自由がない日本では何が起こっているだろうか?近年の日本では摩訶不思議な犯罪が多発しているではないか。犯罪だけではない、子供達は学校離れし今では不登校がクラスに1人の割り合いで起こっているのが現実だ。タイの子供達のような輝いている目をしている子供達がはたして不登校など考えるであろうか?そんなはずがない。何故か?学校が楽しいからだろう 本来の学校の意味はなんなのか?それは人それぞれ意見は違うかも知れないが少なくとも今の日本の学校は本来の学校の構想とは懸け離れたものになっているだろう。この世は今現在も時を刻んで進んでいっている、世の中だってどんどん進化し続けているというのに日本の学校体制はまったく変わっていない。変わりつつあるといわれているが、いったいいつになったら本当に変わるのであろうか分かりやしない。その結果が今の日本を奇麗に現わしている。(綺麗ではなく敢えて奇麗といったほうがいいと思う) 日本の子供がタイの子供と同じような輝いた目を取り戻すことはもう不可能に近いだろう。だからこそ守り続けていかなければいけないものがあると思う。
しかし、限度があるかもしれない。守り続けていかなければいけないから手を貸さなければいけないかもしれないが、それが逆にダメになってしまっても無駄になってしまうかもしれない。例えが違うかもしれないが、日本にもいるホームレスの人々。教会の人たちが時々炊き出しといって御飯を作ってあげてる事を行っているのを見ることがあり、たまに手伝ったりもしているのだが、彼等の多くはとりあえず働き口もなくなり、家にも住むことができなくなり路上生活をしている人たちなのだが、教会の人たちが御飯をあげるとそれに甘えて何もしなくなるから逆効果だからそんなことをするなという人たちもいる。教会の人たちの意見を云うとだからといって飢え死させることはないだろう..という意見らしい。僕はどちらの意見も一理あることだと思うのだが、どちらにしろバランスが何ごとにも大切なのだろうと思う。タイだってどこの発展途上の國であってもそこのバランスをくずしてはいけないだろう。それを崩さずに手伝えることを手伝っていく...これが本当に僕らのするべくボランティアというものなのだろうなぁと朧げながら考えさせられた今回の旅だった。
               -終-
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