<香に迷う>(端唄)
♪ 香に迷う 梅が軒端に 匂い鳥 花に逢瀬を 待つとせの
明けて嬉しき 懸想文(けそうぶみ) 開く初音の はずかしく
まだ解けかぬる 薄氷 雪に想いを 深草の百夜も通う
恋の闇 君が情けを 仮寝の床の 枕片敷く 夜もすがら
<解説>
嘉永(1848〜1854)の頃に盛んに唄われた。
早春をうたいあげ、深草少将の百夜車の故事を持ってきて 恋心の
ゆかしさを描いている
軒端 : 軒のそば 軒の端
匂い鳥 : 鶯
懸想文 : 恋文
仮寝 : うたた寝
片敷く : 衣の片袖を敷いて淋しく一人で寝る
夜もすがら : 夜の間ずっと
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